みちびき
★ 最短国道174号の生い立ち(兵庫県) ★
−道草的な道の話−
文面作成:2020 ⁄ 02 ⁄ 24
(最終更新:2020 ⁄ 02 ⁄ 24)


「道草的な道の話」について

テーマとして掲げるような話題ではないものの、道に関して筆者が興味を持った話を掲載。
他のテーマより“更に軽い内容”(笑)としているため、道草を食うような気持ちで閲覧いただけるとありがたい。


「国道174号」の場所



レポートリスト

 
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■知る人も少なくない国道

「国道174号」という国道番号だけ聞かされるだけで、ピンと来る人は「道好きな方」かと思われる。だが、「日本で一番短い国道」だと知ると、どこかで聞いたなという方は少なくないと思われる。

そう、兵庫県神戸市にある全長187mの国道であり、当コーナーの国道130号−国道2位探訪−でも触れている。今更なぜこの道を紹介するのか。なぜなら、そこに大勢の方には気にならない程度(笑)の気付きがあったからだ。


■まずは174号を訪問

国道174号については古くから多々のwebサイトで紹介がされており、僭越ながら弊サイトでも過去に紹介ページを作成していた。「国道ネタ」を扱ううえで、鉄板のネタともいえると筆者は思っている。

今更ながら同国道の紹介なんてと思いつつも、今回の「気付き」紹介には皆さんにも改めて現地の状況も頭に入れておいてもらいたい。よって、ここでも申し訳ないが、国道174号の現地レポートから入らせていただくm(__)m


この日(2018年7月24日)は姫路の「飾磨臨海大橋」を訪問し、帰路途上ここへ立ち寄った。神戸・三宮駅より南下し、神戸市役所前を右手に眺め「税関前」交差点へ到着。国道2号を越した先が国道174号となる。

大きな交差点と思ったが阪神高速を潜ったすぐ先は「税関本庁前」交差点と別物であり、そこから神戸関税の建物を右手に眺める。そして100m足らずで「第3突堤」交差点に到達し、ここで唐突に国道174号は終わりを迎える


「第3突堤」交差点の先はフェリーターミナルとなっているが、今日は国道探索が目的なので残念だがフェリー見学は諦め踵を返す。すぐに目に入ったのは、「日本一短い…」の標識である。

その標識傍に神戸税関の入口が見えるが、正門は先の「税関本庁前」交差点側の入口のようだ。ということは、国道174号全線は「交差点2つ分」+「税関正門〜裏口(と、とりあえず呼ぶ)」の構成となるのだろう。それにしても、なぜ税関裏口まで国道指定されているのだろう


■生い立ちを確認すると

国道174号の生い立ちについて紹介各サイトは、昔は三宮から神戸税関まで結んでいた同国道が、国道2号のルート変更で全長が短縮されたと解説。それを地図上確認するうえで、今回の気付きとなった

その確認を行ううえで参照したのが、新旧の地図を照合できる「今昔マップ」というサイトである。国道174号がどう「短縮されたのか」を見てみよう。


同サイトでは右ウインドウに現在の、左ウインドウに過去の地図が表示され、両者で位置や縮尺がシンクロのうえ参照できるという優れたものである。地図に若干手を加えて、過去と現在を比較してみよう

昭和44年当時の地図を見る。国道2号(茶色表記)のルートは各サイト記載の「国道2号のルート変更」後のもので、三宮駅前を迂回している。その代わり三宮駅前を、国道28号(濃い赤色)が通っている。

1982年(昭和57年)に三宮駅前は国道28号指定から外れており、同時に国道174号も指定から外れたと思われる(現在の区間になった)。そこで気になるのが、もともとの国道174号の指定が「税関裏口」(第3突堤交差点)までではなかったということ。三宮から国道2号交差点まで国道指定を取り消されるとなると、事実上全線を取り消すということになりかねない

詳細確認までは踏み込めていないが、道路法で主要国道と重要港湾を結ぶという同国道の役割も鑑み、区間付け替え等による存続の処置が取られたのであろうか(筆者推測)

…という、筆者気付きのレポートであった。本件で詳細情報が入れば、ページのアップデートも考えたいと思う。




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