ループな道♪

檜の里大橋(ひのきのさとおおはし)
−長野県上松町−
訪問:2002 ⁄ 05 ⁄ 04
文書作成:2019 ⁄ 04 ⁄ 06 (最終更新:2023 ⁄ 07 ⁄ 29)


◆概要◆

木曽川沿いにある上松の街と、国道とを
結ぶ途中の跨線橋に設けられたループです。
昭和62年4月に竣功しました。




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◆レポート◆

■ここは木曽路

『木曽』は長野県の木曽川に沿った地域を指し、観光地として馬籠(※)や南木曽、寝覚の床があります。有名な地名ですが、旧国名ではないようです。
 ※:レポート当時。今は岐阜県中津川市。

その木曽路を通る国道19号、寝覚の床の近隣にあるのが、今回紹介するループ「檜の里大橋」です。国道(旧道)の「十王橋」交差点で分岐した県道がJR中央線を跨ぐ橋であり、橋の西端部分がループになります。

名古屋より上松町へ向かった筆者は「十王橋」交差点を左折し、その先すぐに檜の里大橋にてJR中央線を跨ぎ、右カーブしながらループを抜けました。

ループはほぼ1周、角度にして340度ぐらいでしょうか。ループを抜けた先で適切と思われる場所に車を停め、徒歩で橋へ向かいます。

橋の周辺では上松駅とともに、広い材木集積場が目に入ります。置かれている材木は有名な「木曽ヒノキ」であり、ここ上松町は木曽ヒノキ出荷の中心地となっているそうです。



橋に設置の銘板
印象的デザイン

橋から上松駅と
材木集積場を確認

廃止された
森林鉄道の跡残る

■ヒノキの里

木曽ヒノキは歴史が長く、安土桃山時代より木曽谷の木材が利用し始めたといいます。詳細は上松町観光ガイド等に譲りますが、1916年より森林鉄道を利用し上松駅へヒノキを集積させたといいます。

ループ近くに十王沢を渡る森林鉄道の鉄橋跡が残っていて、廃線跡探索…は時間的に無理なので画像撮影のみに留めます。とあるサイトの情報によると、画像右側の鉄製橋桁が本線で左側が留置線だそうです。

橋上からヒノキ材の集積場が見え、近隣にヒノキ材集積の森林鉄道跡が残る…。なるほど、『檜の里』の命名も納得できます。後継樹育成の問題もあるとのことですが、ヒノキの里を維持させてる関係者のご尽力に頭が下がります。

ちなみに森林鉄道が廃されたのが1977年で、写真や関連資料が赤沢自然休養林園地内の「森林鉄道記念館」で見ることができるそうです。



ループ全景
橋は歩いてよかった?

ループを走行
檜の里との別れ

■ループ散策

橋の名前より、ヒノキの話にスポットを当ててしまいました(笑)。ループには歩道は無いものの、特に歩行者通行禁止の規制もなさそうです。そのままループ部分を歩みます。

橋の銘板によると、竣功は昭和62年(1987年)4月。森林鉄道の廃止後の、ちょうど10年後となります。跨線橋建設目的が踏切の混雑解消と聞いていますが、木材運搬が鉄道からトラックへシフトし、混雑悪化したのではと推測します。

ただ訪問時は土曜の朝8時頃であったためか、跨線橋を通過する車も数分に1台走るかどうかという程度です。曜日や時間帯により交通量が大きく増減するのかもしれません。

幸い通行車両に迷惑をかけることなく、撮影は無事完了。ループを再び走行し、次の目的地(またループなのですが…)へ向かうため国道に戻りました。




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