みちびき
★ 奥只見シルバーライン(新潟県) ★
ートンネル特異点ー
文面作成:2018 ⁄ 11 ⁄ 25
(最終更新:2019 ⁄ 03 ⁄ 30)


「トンネル特異点」について

一般的にトンネルは地中をショートカットすることに徹しているが、たまに交差点等の特異点があるものも見かける。ここでは、そういう“変わり種”トンネルを紹介する。

「奥只見シルバーライン」の場所



レポートリスト

 
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■“もぐら道”は元有料道路

♪夏が来れば思い出す…著名な「夏の思い出」にも出てくる『尾瀬』。新潟県側から「尾瀬」を目指すアクセス道路が、今回お題となっている『奥只見シルバーライン』である。この道路に、どんな特異点があるのか?

同道路は奥只見ダム建設用道路として1957年完成し、1971年に有料道路として一般車両へ開放されている。その後1977年に無料化され、現在に至っている。全長22kmのうち約80%がトンネルで、道路入口に残る料金所跡にも、「トンネル多し」の注意案内看板も設けられているほどである。


地図上でも、同道路が山岳の厳しい地形の中を多く(19本!)のトンネルで抜けているのが確認できる。これだけ“もぐら道”であるだけでも特異なのだが、そのトンネル達の中でも筆者が特異性を感じたポイントがある。

それは、とあるトンネル途中に「交差点」があること。探せば他にも同様箇所はあようだが、実際に目にしたり右左折したりすることは少なく、希少価値あるように思う。それらを体験すべく、他車へ迷惑をかけないよう交通量が少ない早朝に奥只見シルバーラインへ向かった。


■トンネル内に交差点

該当トンネルは、シルバーライン入口から17番目の『明神トンネル』。全長3920mの、同ライン内最長となるトンネルなのだが、そこに至るまで16本、合計約8kmとなる長短のトンネル達が待ち構えるのだ。

最初は好奇心よりクリアしていくが、中盤よりさすがに飽き始めてくる(汗)。そしてようやく、待ちに待った明神トンネルへ。丁字路(交差点)があることを示す標識が現れ、直後にトンネル天井の点滅信号とともにトンネル内交差点が目の前に現れた!さて、希少価値を味わおう(笑)。


対向車がないことを確認し、まずは右折して銀山平方面へ向かう。その先50mほど走ると明神トンネル出口へ至り、久しぶりの外気を味わうことができた。外気補給後、Uターンし再びトンネルへ戻る。

なお、トンネル出た先は“北ノ又川”(奥只見湖に流れ込む川である)を渡る橋を経て、国道352号との丁字路となる。丁字路を左折すると奥只見湖へ向かえるが、狭くカーブ連続の山道となる。シルバーラインへ戻るのが適切な判断となる(酷道マニア除く)。。


“地中の人”となり、再びトンネル内交差点へ。銀山平方面から見たトンネル内点滅信号は赤となるため、一時停止のうえ左右確認する。右折して先ほどまでのルートに戻り、奥只見ダムへ向かう。

ルームミラー越しに交差点を見てみると、黄色い点滅信号と直進と右折の行先案内標識が目に入る。もちろん、帰り道にも目にすることを約束された風景である(汗)。そういえば、右左折するはずが右折しかしていない。帰り道に交差点曲がれば左折もしたことになるが…


■トンネルのずれ?

さて、今回取り上げた『明神トンネル』の、マニアックなネタを追記しておく。先の丁字路よりシルバーライン入り口側を走行すると、直線に並ぶトンネル内照明(ランプ)がゆがんでいる箇所がある。

これはトンネルを両方向より掘削し生じたずれであるという。当トンネルが昭和30年前後という戦後10年での建設で、4km近い掘削であることを考慮すると発生もやむを得ないということだろうか。時代を感じさせてくれるポイントだと思う。


■19個のトンネルの果てに

交差点の後、最後の「仕入沢トンネル」(3130m)を走り終え、最終到達地である奥只見ダム周辺の駐車場へ到着した。約17kmのトンネル走行はさすがに参った…駐車場そばのレストルームで十分休憩を取ろう。

奥只見ダムは60億立方メートルの水を湛える日本の代表的なダムであり、奥只見湖を経由した尾瀬観光ルートの乗船箇所となっている。今回の目的はシルバーラインだったので、残念ながら尾瀬観光は見送った

さて、休憩も取った。
また19本のトンネルと格闘だ(大汗)。



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